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 ライフゲーム総合環境。早いし、編集ツールも揃ってるし、特殊ルールも可能と文句なし。ただ心配なのは初めての人にとっては、収録されている配置サンプルが高度すぎて、ライフゲームが「なんかわけがわからんがすごいもの」というような評価を受けてしまうのではないかということ。

 ライフゲームの魅力は「わけ」など簡単すぎてわかりすぎるぐらいわかっているはずなのにルールからは想像もつかないような事象が起こりうるというところなのだから、本当は下の本を読みながらオセロ板にコマを並べるところから体験して欲しいのだけど……。
ライフゲイムの宇宙
ライフゲイムの宇宙
posted with amazlet on 05.12.18
ウィリアム・パウンドストーン 有澤 誠
日本評論社 (2003/06/12)

電光掲示板は「いつ」動いているのか?

電光掲示板 「自分に見えているこの世は全て自分の脳が作り出した幻なのではないか?」というのは、わりとポピュラーな疑問なのではないか。「そんなこと考えたこともない」という素直な人でも比較的簡単に引き込むことができるお気に入りの例を紹介しよう。

 最初に言っておくが、リアルで同じ話を何人かに振ってみた経験によると、人によってはかなりショックを受ける(全然平気な人も多いが)。この先を読むなら覚悟を決めて下さい。いいですね? 後悔しませんね? 本当にいいんですね? ……と言ってもすでにタイトルに書いてしまっているから無駄か(爆)。

 写真のような電光掲示板を見たことがないという人はおそらくいないと思う。その仕組みを理解していない人もまたいないと思う。並んで固定されたランプを次々と付けたり消したりすることで文字が動くわけだ。ここまでは問題ないはずだ。問題は「いつ」動いているのか? である。

 簡単にするために、いまあなたが見ている電光掲示板は、点灯しているのが中心のランプA1個だけだとし、その右隣のランプをランプBとしよう。ここでランプAが消えBが点灯すると、あなたは光がAの位置からBの位置へ、つまり左から右へ動いたのを見る。

 しかしあなたがエスパーでなければ、ランプBがランプAの上でも下でも左でもなく「右」だということは、ランプAが消えランプBが付いた状態を見るまでは知り得ないことである。だったら光が動いたのは「いつ」なのか? あなたが左から右へ動いた光を見ているのは「いつ」なのか?

 ……さあどうでしょう。さっそく後悔しちゃってる方いませんか?


■この手の話でおすすめの本
脳のなかのワンダーランド
ジェイ イングラム Jay Ingram 斉藤 隆央
紀伊國屋書店 (2001/06)
売り上げランキング: 116,508

いつまでもあると思うなジョグダイアル

ジョグダイアル

 デジカメ機能が欲しくなるきっかけがあって P901i に機種変更したのだが、これまで使っていた SO503i に比べて操作性が極めて悪い。ほんの数日前にちょうど同じ話題のエントリ

Life is beautiful: 新しい携帯電話の使い勝手が…

を読んだばかりだったにも関わらず「おそらくたまたま特別悪いのに当たってしまった例だったのだろう。そんなに悪いならもう直されているだろうし」と油断して、結果的に同じ轍を踏んでしまった。

 【カメラ】ボタンを長押しすれば一発でシャッター待ち状態に飛べるし、画像サイズを憶えていてくれないなどということもないし、書かれている N900i のケースよりはずいぶんましで、我慢できる範囲ではあるのだが、やはり一番大事な電話帳がはっきり悪くなってしまった。

 いま私の電話帳に「ああああ」「いいいい」「うううう」の3名が登録されていて、「うううう」にかけたくなったと仮定する。現在の P901i でトップ画面からかけるまでの最短の方法はこうなる。

  1. 方向ボタンの【下】を押すと 電話帳検索>行検索 を選択した状態に飛ぶ
  2. 【決定】を押す。
  3. 行検索画面。「あ行」が1に対応していることを確認し、【1】を押す。
  4. 「あ行」の画面。【下】を2回で「うううう」を選択し【決定】を2回。もしくは、「うううう」が上から3番目【3】に対応していることを確認し【3】を押し、【決定】を2回押す。

 特に最後のところがかなり面倒くさい。この例ではまだ「うううう」が上から3番目だから【下】を2回、【決定】を2回で選ぶこともできるが、これが8番目や9番目だと後者の方法を取るしかなく、

  • 目的の名前(「うううう」)をまず眼でスキャン。
  • 視線を左に移して対応する数字(3)を確認。
  • 視線を数字ボタンに移すと同時に、そこから指をどけ、【3】の位置を確認。
  • 指を数字ボタンに戻して【3】を押すと同時に、視線を画面に戻して間違ってないか確認。

のようにやたらと視線と指が行ったり来たりする手順を踏まなければならない。

 もっとひどいのは「あ行」の画面にいるとき【左】【右】の方向ボタンを押しても「か行」や「数字・記号の行」に飛んでくれないということ(代わりにひとつの行に10名以上属するとき次のページに飛ぶ機能が割り当てられている)。

 これでは電話帳をざっと流し見ながら「あと知らせなきゃいけない人は誰かいたっけ……」という使い方ができず、一端トップに戻って、まず頭だけでかける人をはっきり思い出してから改めてその人が属する行を選ばなければならない。なんのための電話帳だ。

 対して SO503i ではジョグダイアルという横に長いマウスホイールのようなもの(写真)が付いていて、コロコロと回すことが【上】または【下】、中心付近を押すことが【決定】、左右の端を押すことが【左】【右】ボタンに対応している。そしてトップ画面でジョグダイアルを回すといきなり電話帳に飛ぶことができる。だから「うううう」にかけたいときはこうなる。

  1. ジョグダイアルを下にひとつ回す。「ああああ」を選択した状態になる。
  2. そのまま下にもう2つ回し、「うううう」を選択した状態にする。
  3. ジョグダイアルの中央付近を2回押す。

 非常に簡単である。ジョグダイアルは眼でスキャンするのと同じ速度でブンブン回すことができるのでひとつの行の中での移動は【上】【下】だけで行われ、【左】【右】は「行」のタブ間を移動するのに割り当てられている。いかなる場合でも視線を画面から外す必要はない。改めて比較してみるとすごく便利だ。

 初めて持った携帯が SO503i だったので今までこの便利さを認識できていなかった。失ってみて初めてわかるありがたみ。ジョグダイアルファンになってしまったかも。今回は我慢できないほどではないから諦めるしかなさそうだが、事前にこういう使い勝手を確認する方法はなにかないのだろうか。販売店で手に取れる端末は盗難対策なのか全てハリボテだし。

Life is beautiful: iPod の UI を UIEngine で作ってみた

 こういうことが可能ならせめてPCからのシミュレートでもいいから事前に確認させてくれるようにできないものなのか。

(12/13追記&改題)

はてなダイアリー - ジョグダイヤルとは

 には

SONYは、au、Vodafone、Docomoの大手三社すべてに端末を供給しているにもかかわらず、近年3キャリア全てにおいて、「ジョグダイヤル離れ」の傾向が加速している。
なんて書いてあるな。なぜなんだろう。

自殺せずに生き残っているのはアホばかり?

 私は子供のころ「世の中の立派な人・頭のいい人・勇気のある人はとっくの昔にみんな自殺してしまっていて、この世に生き残っているのはみんな意地汚くて頭の悪い意気地無しばかりなのではないか」と半ば本気で考えていたことがある。

 なぜって? そうとしか考えられないではないか。鳥や魚や獣はいかなる理由があっても自殺しない。するのは人間だけである。あらゆる生物の中で人間だけが持つ高度な知能・精神などが、その原因であるのは疑う余地がない。

 進化的に完全には無視できない数の人間が、生殖可能な年齢のうちに自殺によって世を去るとすれば、その人間特有の要素は淘汰されて鳥獣と「そこまでは」差のない人間だけが生き残ることになる。まったく自明の理ではないか?

 もちろんこれは短絡であって、後に進化の機構はそんなに単純ではないことがわかってほっとすることになったわけだが、しっかりした根拠とともに納得しようと思ったらそれなりに難しい話になる。もしかしたら昔の私と同じようなことを考えたままの状態の人が世の中には結構な数いるのかもしれない。

 これまで考えたことはないとしても、たとえば自分に思春期の子供がいたとして、ある晩突然そのような疑問を持ち出されたとしたらどう答えるだろうか?

メラのダメージはなぜ10なのか?応用編

ひぐロワ メラのダメージはなぜ10なのか?において、ドラクエが位取り表記法によって生じる心理的効果をうまく利用していることを書いた。私が拙作『ひぐらしのなくこロワイアル』を作るにあたってそれをどう応用しているかを解説する。

 まずここでキャラのステータス画面を見てもらおう(元ネタ『ひぐらしのなく頃に』を知らない人は要点には関係ないのでわからないままでかまわない)。『ひぐらしのなく頃に』はノベルゲームであるため数字的要素は一切なく、私はこれらの数値を完全に自由に設定することができた。各キャラのライフを何を考えながら決定していったかの思考を再現してみることにする。

 まず一番最初に考えたのが必要な数値の幅である。短いサイクルで何度も遊ぶゲームにしたかったのでせいぜい20数ターンで決着することにした。したがってあまり幅はいらないのは明白である。3ケタはいらない。2ケタで十分だ。かといって1ケタでは狭すぎるし、ケタ数の違いによる印象の差を利用することができない。2ケタは欲しい。よって最大ケタ数は2ケタに決まった。

 2ケタの中ではできるだけ最大ライフは低くしたかった。コルク鉄砲や裁縫針の「1ダメージしか与えられない」という外れ武器特性をゲーム上で無意味なものにしないためである。実はこれもドラクエから学んだ手法のひとつである。

 FFでは大抵の場合HPやダメージは4ケタまで存在するが、ドラクエはガンコに3ケタまでである。HPが多ければダメージも多くなるのだから見た目が違うだけで内容的には同じだと思うかも知れない。では試しに脳内でドラクエのHPやダメージを4ケタ表示に変更してみよう。確かに変わらないように見えるかも知れないが、決定的に違ってくるところがひとつだけある。

 それはメタルスライムが倒せないということである。メタルスライムのHPが30だったら普通の手段では倒せない。メタル系モンスターの1ダメージしか与えられないというキャラクターづけは最大HPが低いことによって成立しているのである。

 最大ケタ数は2ケタで、しかもできるだけ低くしたい。ここでまずもっともタフなキャラクターである富竹ジロウともっとも打たれ弱いキャラクターである古手梨花のライフがそれぞれ20と9と決定した。富竹は1人だけ10の位が2に達することによって、梨花は1人だけ最大ライフが1ケタであることによって、それぞれの特徴を強調したのである。

 ダメ押しとしてライフの2位とブービーである大石と沙都子が18と11に決定した。ライフの多さ少なさ自体が特徴である1位とビリは、1ポイント差のキャラを作らず2ポイントの開きを与えることでさらに強調されるわけだ。残りは「このキャラはこのキャラより上(下)でないとおかしいな」という印象で自然に決まってくる。結果的にうまくいったが、仮にここで破綻していれば最大値の設定からやり直しただろう。

 ライフ以外のステータス、スタミナ、パワー、スピードは必要とされる幅が少ないため憶えやすさを優先し1ケタにした。なのでほとんど必要とされる優劣だけで決定している。多少の工夫を加えたのはこちらの武器の攻撃力である。

 先に述べたように外れのネタ武器は1ダメージしか与えられないとかマイナス攻撃力であるとか特徴づけたが、他の一般武器にもある程度一貫した法則をつけている。1ケタの範囲に収めるため妥協した部分が多いが、おおむね鈍器は偶数、刃物は奇数になるようにしてある。これもあらかじめ持っている印象を数値と結びつけて少しでも記憶しやすくするためである。

 という具合に文章にするとやたらと長かったが、要は数字にも文字と同じように表情があってメッセージを伝えることができるということを言いたかったのである。
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