amazonアソシエイト年間ベストセラー発表

 また会長のマネをしてみます。今日まで一年間の売り上げです。しかしいかに売れないかの証明にしかなってない超低レベルランキングなのであまり期待しないで下さい。では行きます。

1位:聞こえる ゴロ寝枕(25個)

 なんで枕がダントツ一位やね〜ん! なんと25個(ネイビー16個とレッド9個の合計)を記録したのはこれ。ITmediaに取り上げられたのが大きかった。
聞こえる ゴロ寝枕 ネイビー
富士パックス販売
売り上げランキング: 64

2位:囚人のジレンマ―フォン・ノイマンとゲームの理論(7冊)

 二位はこれ。稀代の天才フォン・ノイマンの生涯を辿りながらゲーム理論の基本がしっかり理解できる傑作。メインの書評をまだ書いていないのに何故……と思ったら、Life is beautifulからリンクされたエントリで紹介していたからだろうね。
囚人のジレンマ―フォン・ノイマンとゲームの理論
ウィリアム パウンドストーン William Poundstone 松浦 俊輔
青土社
売り上げランキング: 51316

3位:表現の自由を脅すもの(5冊)

 事あるごとにオススメしている一冊。ここでも当然オススメしておく。宗教について何か書く前に読め、政治について何か書く前に読め、科学について何か書く前に読め、哲学について何か書く前に読め、歴史について何か書く前に読め、社会について何か書く前に読め、経済について何か書く前に読め。
表現の自由を脅すもの
ジョナサン ローチ Jonathan Rauch 飯坂 良明
角川書店
売り上げランキング: 36815

4位タイの4タイトル(それぞれ3冊)

 元が少ないので早くもダンゴ状態です。

僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して

 言葉通りの意味で。私達の体を構成する水素を除くすべての原子はかつて天空に輝く星の一部だったことがあるのだ。天文学・化学・物理学の雑学と歴史の名著。

詐欺とペテンの大百科

 最近オススメしたばかり。ある程度成功したようで嬉しい。

フェルマーの最終定理

 フェルマーの最終定理関係で私が一番面白いと思った本。著者サイモン・シンの本はどれも面白いです。

ビル・ゲイツの面接試験

 個人的にはIQに関してもパズルに関してもそれぞれもっといい本がいくつか思い浮かぶのでビルゲイツに結び付けたアイデア(とタイトル)の勝利かという気もしなくはないが。今まで興味がなかった人を引きつけるきっかけになるならいいことだろう。

8位タイの5タイトル(それぞれ2冊)

自分の小さな「箱」から脱出する方法

 な、なぜ私が知りもしない本が入っているのだ!? どれかの関連本か? まなめさんとこで見たようなおぼえがあるので有名な本なのだろうか。興味出たので自分も買ってみる。

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

 これも最近オススメしたもの。痛快。

ボッコちゃん

 言わずと知れた星新一。本当にいい物は何年経ってもいい物だ。そういえば星作品について最近書いてなかったな。またやろう。

ひぐらしのなく頃に祭 お持ち帰りぃ~セット(限定版) 特典 「金属バット型ボールペン 悟史のバット」&「れなぱんバルーン」付き(2007年今冬発売)

 なんつータイトルだ(笑)。ひぐらし関連。ひぐ狼のページから売れたかしらん。詳細なトレースの設定してないのでわからないが多分そうだろうね。私はハード買ってまでやる気はせず。

ゲーム理論入門

 これも知らないが上に出てきた本の関連だろうから別に不思議ではない。

まとめ

 本が売れるにはマスメディアに取り上げられたり、より大手のブログやサイトからのリンクを張られたりすることが重要という身も蓋もない結果……というわけでもなさそう。本当にいいと思って薦めているものはちゃんとそれに見合った頻度で売れているようです。来年はどうなることやら。

グレッグ・イーガン『順列都市』

順列都市〈上〉 『スターメイカー』の感想を書いたときに「今現在残されている神秘と最先端のSFは何だろう?」という問いかけをした。あの時は単なる締めの言葉として深く考えずに適当に書いたのだが、自分で気になってきてしまったので調べたところ最先端のSFの候補の1つであるらしい。読んでみたら確かに面白い。一級品。セルオートマトンに関する知識があった方がより楽しめそうなので、『ライフゲイムの宇宙』を先に読んでおくといいかも。あつらえたようにぴったりの内容だ。

 ただ、確かに面白い最先端のSFなんだろうけど、ここでいう“神秘”とはちょっと違いそう。話の中心となってる「コピー」やセルオートマトンについては別に、知性や精神がアルゴリズムで代替可能であろうということも、セルオートマトンが万能チューリングマシンになりえて、チューリングマシンでも進化の複雑性は再現できることも、神秘どころか現在すでに当たり前の話なわけだし。もちろん現在実行することは不可能だが。

 結局神秘(SF)への橋渡しを担っているのは人間原理と量子論の多世界解釈の方。現代の神秘はもはやそこら辺にしか残されていないってことかね。追いつめられてるな。多分もう100年するかしないかで量子コンピュータが当たり前のものになると思うが、そうなったら神秘の持って行き場が完全になくなってしまうんじゃないだろうか。別にそれが悪いことだと思っているわけじゃないけど。
順列都市〈下〉
順列都市〈下〉
posted with amazlet on 06.12.25
グレッグ イーガン Greg Egan 山岸 真
早川書房
売り上げランキング: 16059

ライフゲイムの宇宙
ライフゲイムの宇宙
posted with amazlet on 06.12.25
ウィリアム・パウンドストーン 有澤 誠
日本評論社
売り上げランキング: 172699

多くの蛇足が玉に瑕 『風来のシレンDS』

不思議のダンジョン 風来のシレンDS う〜ん、やはり神はそうそう降りて来ないから神なのでしょーね。期待を集めた『風来のシレンDS』。一部のローグライクフリークからは神の作りしゲームとまで呼ばれる『風来のシレン』(SFC)のリメイクです。

 私も一応掛軸裏99Fを達成したこともあるシレンジャーの端くれなので一も二もなく買って遊びましたが、元がほぼ完璧なだけに追加された要素がことごとく蛇足に見えてしまいます。2ちゃんねる等でまとめられてますが、SFCをやりこんだヘビーユーザーが感じる不満点は概ね一致するようです。

 掛軸裏や食神にレベルが持ち越されるようになったわりに持ち込み完全不可のダンジョンが増えていないこと、逆用もできなければ防御策もない身も蓋もないペンギンの能力や、呪いの仕様変更、ろくに考えずにダジャレ放棄したと思われるベル系レベル4のネーミング「ショーパン」などがやり玉に挙げられています。

 ゲイズの催眠の凶悪化もそうです。ただでさえ催眠を使う確率が大幅に上がっている上に、もっとまずいことが2つも重なっています。1つは行動の前に向いている方向さえ変わってしまうことがあることです。

 勝手にアイテムを使わされても、使った効果(主に杖・ドラゴン草等)によって止められることがあるというのが重要な安全弁なのに、それがなくなってしまったので冗談抜きで「ずっと俺のターン!」状態になっています。

 ここまでは単なるバランス変更で、凶悪化したからくらわないようにもっと注意を払うべき、と言えないこともありません。しかしそれと同時に山彦の盾が消滅してしまったのは致命的です。ゲイズの催眠や骸骨系の魔法は普段とても辛い攻撃だからこそ、跳ね返って相手に向かうようになったときにカタルシスが生まれるのです。

 「自分の催眠術で眼を回すスーパーゲイズ」や「自分の魔法で肉になってしまうがいこつ魔王」等は彼らのキャラクター作りの重要要素でもあったわけで、放棄するからにはそれを埋め合わせるだけの利益がなければならないと思います。しかし、その利益は今のところどこにも見あたりません。

 確かに「盾の防御力が高くなって山彦も合成されたら何も怖い物がなくなって面白くない」とう意見は昔からありました。もちろん実際にはオドロとかチタンアーマーとかアークとかイッテツとか他にも危険な要素はありますが、ある程度妥当な指摘と思えます。

 しかし、それが問題だと思ったのであれば、単純に「山彦の盾は最終問題のある程度深層にのみ登場する」と調整すれば済んだことだと思われます。わざわざ山彦の盾を廃止して追加ダンジョンの深層にゲイズの盾・プリズムの盾を改めて用意するという措置はまったくもって意味がわかりません。

 チキンの経験値が1になっていることに関してはもうちょっと複雑です。SFC版ではチキンの経験値は200です。マスターチキン(400)の半分あります。このことはマスターチキンはちょうどチキンにレベルダウンしないように倒すと経験値がお得です!(だからうまくマスターチキンのまま倒せるようにダメージ調整しましょう!)というサブゲームを構成していると言えます。

 確かにチキンの経験値を減らしてマスターチキンとのギャップを大きくするのが妥当に見えます。よって今回の変更に至った思考は理解できます。しかし、これもまた今まで通りの半分で十分だったのです。たとえ399だろうが200だろうと好きこのんで経験値を減らしたいプレイヤーは普通はいないのですから。1にしまってはダメなのです。なぜだかわかりますか?(どちらかのシレンのプレイ経験がある人は先を読む前に考えてみてください)。

 チキンはシレンに対して完全に無害なまま走り回るキャラです。生かしておけば敵の出現枠を占有します。通路を引き返してくることによって他の敵の存在を察知することができますし、間に挟んで壁として使ったりできます。チキンの経験値が200あれば、逃がして役立てるか倒して経験値を得るかの選択肢が存在し、それがまた別のサブゲームを構成します。

 しかし1となるとその選択肢は消えます。倒すための木の矢を消費する価値もないので生かしておかない理由がなくなるのです。1つのサブゲームを調整する過程で、気づかないうちに他のサブゲームを完全に潰してしまっているわけです。

 これは文章にすると難しいことを言っているように見えるかも知れませんが、SFC版のシレンを普通にプレイした経験があれば直感的にわかるはずのことです。これに気づかない(気づいていてこうしたならもっと悪い)ということは、単純に担当者がSFC版をあまりプレイしていないのではないかという解釈しかできません。

 トラバサミの罠が自主規制されて影縫いなどというものに変わっているのもそうです。ローグライクゲームとしての完成度と並ぶ、シレンの魅力の大きな柱の1つが、これ全身不謹慎の塊と言っても過言ではないような落語的なセンスに溢れる世界観でしょう。もっとずっと危険そうなネタが全部そのままなのに、変なところで自主規制しないで欲しかったです。

 もっともこれらはあくまでSFC版に対して蛇足であるという“玉に瑕”のキズ程度であって、一本のゲームとしては十分過ぎるぐらい面白いことには変わりありません。私もテーブルマウンテン一発挑戦の時は相当に楽しめました。

 64もアスカもやっていない私はインターフェースや操作系・ウェイト等は全然不満に感じませんでしたし、ひどい出来とまでは思いません。シリーズを初めてプレイするという人には迷わずおすすめできます。

 ただ私にはその瑕が耐えがたいのは確かです。「無限増殖が封じられた最終問題はSFC版より面白い」という声もありますが、シューベル肉屋等の制作者さえ思いもよらなかったであろう遊び方をも生み出した“神”はこのDS版には宿っていないと感じられて、すでに最終問題を出すまでやる気力が失せてしまいました。

 私は現在でもSFC版のプレイ環境を残しているので、結局SFCを引っ張り出してきてプレイすることになりそうです。携帯機でシレンができるというメリットは捨てがたくはありますが、DSで魅力的なソフトは他にも沢山あるのでDS版は売却してアスカに当ててみます。

 アスカは口コミでの評価は高かったもののハードの問題でプレイできていなかったのです。今回の件でWin版になっていることを初めて知ったのでセブンイレブンで注文してみました。約1880円。やすっ! 売却益を当てるどころかお釣りが出そう。

一家に一冊! 面白くてためになる『詐欺とペテンの大百科』

詐欺とペテンの大百科Life is beautiful: 悪徳マルチ商法の被害者をインタビューしてみた

 「ネズミ講」の意味がわからない大学生がいるという話を聞いて是非オススメしておかなければと思ったのはこの本です。滅多にない耐え難いほど面白い本でもう何回読んだかわかりません。まずどんな本であるかがうまくまとまっている訳者あとがきから引用します。

 近年の急速な社会のハイテク化に、情報化に伴い、次々と新手の詐欺や商法が登場しており、それらを紹介した「騙されないための」ハウツー本も出回っているようだ。しかし、本書の著者によれば、一見新しそうなそれらの手口の大半は、昔からある古典的なものの焼き直しに過ぎないという。つまり、騙されたくなかったら、「人はなぜ騙されるのか?」という原点に立ち返って、考えてみるべきなのだ。

 一口に騙すといっても、見栄やいたずら心でつくちょっとした嘘から、一般人には想像もつかないほどの大金が絡む詐欺まで、その動機も内容も千差万別である。だが多くの場合、騙される側が自分にとって都合のいい話を信じたがるということがその根底にある。何も金銭欲や名誉欲に駆られたものだけが騙されるのではない。人は誰しも、愛されたいとか、美しくなりたい、健康でいたい、おいしいものが食べたい、珍しいものを見たいなどというごくまっとうな願望を持っているものだが、そんなささやかな気持ちにつけ込まれることもあるのだという例が、本書の中にもいくつもあげられている。

 著者は、本書の項目をジャンル別に分けることをあえてせず、悪ふざけ、ホラ、作り話、でっち上げ、かたり、贋作、偽造品、などなどなんでもござれのペテンの玉手箱を作り上げた。訳しながら驚いたり、呆れたり、憤慨したり、時にはちょっぴり羨ましいと思ったり、そして時には思わず声を上げて笑ってしまったこともあった。読者にも同じように楽しんでいただけたらと思う。

 具体例としていくつか面白いエピソードを紹介しましょう。

編み機商法
会社から与えられる仕事ですぐに取り返せるといって法外な値段で編み機を売る。最初は割のいい仕事が与えられるがその金は自分の払ったローンから出ている。ローンが終わる頃には仕事はさっぱり紹介されなくなる。今もパソコンなどで行われる在宅労働詐欺の古典。
大未知の世界
興業師P・T・バーナムは『大未知の世界』と称して「この素晴らしい秘密をあとから来る客にばらさないでください」とお願いだけであとはからっぽの貨車を展示した。客は担がれる側から担ぐ側に回ったことに概ね満足した。たまに正直に答える人がいても誰も信じなかった。
ゴキブリ駆除器
『100%確実に効果のあるゴキブリ駆除器』を通販で申し込むと木片Aと木片Bが送られてくる。説明書には「木片Aの上にゴキブリを置き木片Bを手に持ってAの上に打ち下ろします」
目玉の賭
自分の目玉を噛んでみせるという賭を提案する老人。義眼を出して噛んで戻す。客は負ける。もう一方も噛んでみせるという。もう一方も義眼だと全盲ということになるからそれはありえないので客が受けると入れ歯を外してもう一方の眼にあてる。客はまた負ける。

 最後に五十音のそれぞれから項目名を1つずつ適当に拾ってみます。好奇心のあまり涎が出そうになるんじゃないでしょうか? 下のどれ1つとっても人間の希望と欲望、喜劇と悲劇がいっぱいに詰まっているわけですよ。これでもまだまだ全体のほんの一部に過ぎないのですよ。高価なのが唯一の欠点ですが、図書館に行くという手もありますし、将来詐欺に引っかかる可能性を減らせる効果を考えれば安いものでしょう。是非一家に一冊備えておいて欲しい本です。

『ヤバい経済学』とセットで読め! ティム・ハーフォード『まっとうな経済学』

まっとうな経済学 『ヤバい経済学』を買ったとき隣に並んでいた。邦題とカバーもわざわざ『ヤバい経済学』と似たようなイメージになっていた(原題は"The Undercover Economist"で、本文中にたびたび出てくる「覆面経済学者」に相当する単語)。「あからさまな便乗商法だな」と思いつつ前書きを読んだら予想外に十分独立して面白かったので一緒に買って帰った。

 『ヤバい経済学』が経済学者が経済学の手法を経済(と普通見なされている)以外の分野に適用したらどうなるか?という本で、まったく経済学の本ではなかったのに対して、こちらは間違いなく経済学の本である。『まっとうな経済学』という邦題は単なる便乗商法ではなく、内容を正確に表している。

 今時大概の人は自由経済の正しさは最初から疑ってないだろうし、経済学の初歩の初歩ぐらいは何となく習って知っているものだろうけど、それでも読んだ方が良いと思う。単純に面白いからだ。「便乗商法の酷さを笑ってやるか」と思って手に取った私の心証をわずか4ページ半で買って帰るまでに変化させた前書きは実に名文だと思うのでここに引用しておく。

冷徹な頭と温かい心『ヤバい経済学』

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する こちらを見て購入したが大正解。確かに最近読んだ本の中では別格の面白さ。経済学の本というより「経済学者がその着眼点と手法でもって普段経済学が扱わない社会の事象を研究したらどうなるか?」を書いた本だ。

  • 学校の先生も相撲の力士もそれをするインセンティブがあれば八百長をする。統計データから見抜くこともできる。
  • KKKも不動産家もその力の源は情報にある。正しい情報が知れ渡ってしまえば力を失う。
  • 痲薬を扱ってるギャングも帳簿を見ると会社と一緒。ただし儲けてるのはトップの一握りだけ。
  • プールのある家は銃のある家より危ない。
  • 子供の将来にはどんな子育て法を実行するかよりも親がどんな人間かの方が重要。
  • 子供の名前の流行は豊かな家庭から貧しい家庭に向かって流れる。
  • 犯罪減少の主要因は妊娠中絶の合法化。

等々、見ただけで面白そうなトピックが並ぶ。どれも実際に面白いが、やはり白眉は犯罪減少の主因は妊娠中絶の合法化だという主張だろう。中絶反対が宗教原理主義と結びついて一定の勢力を持っているアメリカでは、はっきり言うにはけっこう勇気が要る主張なのだ。全体を貫く冷徹な頭と温かい心を感じるいい本だ。

数学者が新聞を読むと
ジョン・A. パウロス John Allen Paulos はやし はじめ はやし まさる
飛鳥新社
売り上げランキング: 601583

やっぱりWii面白い! ……けどDSだけでいいような気もしてきた

ポケットモンスター パール(特典なし) 結局Wiiをまだ買えていないのですが、上司が会社に持ってきてくれたので初めて触れることができました。『Wii Sports』と『はじめてのWii』をプレイしました。確かにテニスなどが大変面白くてパーティーゲームとして、あるいは家族みんなでプレイするには最高だと思いました(その代わり1人でやってもあんまり楽しくないかも)。

 最近までドラクエ9がWiiで出るものと勘違いしていた(ドラゴンクエストソードと混同していたようだ)のでWii購入も既定路線だったのですが、ドラクエもDSとなるともう自分で買うのはDSだけで、Wiiはこういう機会にやるだけでもいいかなという気になってきました。

 一方DSの勢いはまったく止まりません。『常識力トレーニング』も終了していないというのに『シレン』と『ぷよぷよ』を買ったあげく、会社でダイヤモンド持ってる人と一緒にやるためについに『ポケモン』まで買ってしまったとですよ。これで当分DSだけで持ちそうなので、Wii買うかどうかはもうちょっと後で判断します。

風来のシレンDS テーブルマウンテン一発クリア成功!

不思議のダンジョン 風来のシレンDS シレンDSが来たのでまずはテーブルマウンテンぐらい1回でクリアしようぜということでスタート。最初の方で皮甲の盾と重装の盾+2が出たので、交互に付け替えながら進んでいく。武器が棍棒しか出ない。天馬峠に入ってすぐ幸せの腕輪も拾ったので皮甲の盾装備で時間を稼いで簡単レベルアップ。竹林の村、山頂の村あたりは無難に進む。

 ガイバラに入れ終わった変化の壺を割ってもらったら中身が出てこなかった。あれ? 前からそうだっけ? そうだったような気もするが憶えてない。影縫いの罠に引っかかった! 何これ? 新罠か? やばいのか? と思ったら動けないだけ。トラバサミじゃん。よく見たらメッセージウィンドウのアイコンはトラバサミだよ?(笑)。なんか言葉狩りのヨカーン! 動物愛護団体とかから「トラバサミは残酷」とかクレーム来たとか。

 カマヒゲに目薬草を投げるイベント。ちからが下がるんだったそうだ忘れてた。しかもカマヒゲと同じ部屋にちからの草が。嫌がらせか? 迷子少女のイベント開始。オヤジ戦車が怖いぜ。なぜか戦車の爆風でも壁が壊れるし。また火炎入道がシレンが隣にいても少女を攻撃したりしたけどこれ昔からだったっけ? やはりテーブルマウンテンや1回しかやらないイベントに関してはどうも記憶が曖昧だ。

 ここで最悪のトラブル発生。店の中でアイテム欄がいっぱいになり、一本だけ残っていた木の矢を変化の壺に入れようとしたら操作ミスで店主を撃ってしまった! もちろん少女連れで。万事窮する。とりあえず金縛りの杖で店主を金縛って考える。幸いにもつるはしを持っていて、店から階段の部屋が比較的近かったので普通にトンネルを掘ることにする。

 ちょうど掘り終わったところでつるはしが尽きたものの、盗賊番をもう一度金縛っただけで運良く逃げ延びる。期せずして泥棒成功。迷子少女も連れたままで。最初からやるつもりだったらかなり儲けたのにもったいない。結局迷子少女イベントもギリギリでクリア。

 湿原に入ると攻撃力の低さが痛くなってくる。くねくねハニーすら一撃では倒せないのでほぼ全ての敵にアイテムか矢を消費してしまう。あっという間に矢が尽きる。ここから高速潜行モードに入った方がよさそうだ。テーブルマウンテンに入ると敵の攻撃力が上がってきた。重装の盾+3の防御力があってもかなり痛い。ゲイズも怖い。ドレムラスやミノタウロスの攻撃力が高くだんだんきつくなる。背中の消費が激しい。

 ムゲン幽谷。ガイコツ魔王が2匹並んでやってきたので仕方なく片方を身代わりにしたら魔王肉ができた。さてどこで利用するか。この時気づいたがガイコツ魔王の封印効果が出ても身代わりが解けないようだ。29階はなんと開幕大部屋モンハウ! 幸い位置取りが良く、場所替え2回で階段の斜め十歩ぐらいの場所まで行けたので大事をとってバクスイの巻物を使って確実に抜ける。ほとんど使えるアイテムが残ってないな慎重に行こう。

 魔蝕虫戦。スタート直後にガイコツ魔王に杖を振られてヒヤリとするも金縛りだったので一発殴られてすぐ解ける。体力回復のついでにドレムラスとタイガーウホホ×2を困った時の巻物で金縛る。残ったタイガーウホホにぶん投げられるせいで魔蝕虫に対する射線がなかなか取れずあせるが、ついにこの時のために地下水脈の村で買っておいたガマグッチの肉をぶつける。命中!

 続いて身代わりの杖[0]もぶつけて命中はい終了。偽シレン=ガマグッチ=魔蝕虫はタイガーウホホの投げつけ5ダメージが止めとなってお亡くなりに(笑)。ギリギリだった。今回は腕輪と盾はともかく武器がしょぼ過ぎた。なんと最後まで棍棒+3(メッキ)。

 棍棒以外の武器はつるはし一本しか遭遇しなかった。これはいくら何でもひどすぎないか。魔王肉は最後まで使用機会がなかった。その場で使って魔王か死神の肉を作るべきだったか。でも死神と魔王を同時に見たおぼえがないな。調整入ったか?

 何はともあれテーブルマウンテン一発クリア成功。うまくいくとわかっていれば倉庫なしもついでにやればよかったなあ。一発クリアだから当然倉庫には入れるばかりで出す機会はなしで実質倉庫なし以上なのに。さてしばらくはサブイベントとフェイの問題潰しながらネットで変更点の確認でもしようか。

賛成なのに妙に腹立つ テレーズ・デルペシュ『野蛮の世紀』

野蛮(バーバリズム)の世紀 う〜ん、「知ってるがお前の態度が気に入らない」ってアスキーアートありましたよね?(元ネタ知らんけど) ちょうどそんな感想。思い切り要約すればイスラム原理主義と中露の全体主義を警戒せよって主張であって、それにはまったく賛成なんだけど(ていうか西側先進諸国民で賛成できないって人がいるか?)、言葉の端々がいちいち癇に障る。タイトルからして『野蛮』ってなによ『野蛮』って! プロローグの冒頭はこう。
ルールをなくした歴史
 わたしたちが引き継ぐことになる歴史は、二世紀あまり前から急に加速し始めた。そうして人類は狂気の時代に放り込まれ、もう流れつく先もわからなくなっていく。
 ……なんだかなあ。全編こんな調子で人類はどんどん野蛮化し、理性が失われ、未来は予測不能になる一方だという堕落史観と悲観的な未来観が展開されるわけだが、これは(文学的な修辞を割り引いても)まったく共有できない。まるで平行宇宙の話を聞かされているような気がする。

 プーチン政権が強権的だって? 知ってるよ、でもいつと比べて? 中共の野心に世界平和が脅かされてるって? 知ってるよ、でもいつと比べて? 私は今日の世界は歴史上のいつと比べてもずっとマシだと思っているし、未来の世界も今日の世界と比べればずっとマシになるだろうとしか思えない。

 たとえ正当と思える目的のためだったとしても、むやみにおどろおどろしいビジョンを強調して、世界の首脳はみんな馬鹿か性悪かその両方で理性を持っているのは私だけでござい! 目覚めなければハルマゲドンはもうすぐそこだ! っていう宗教みたいなノリはどうかと思う。むしろ日本では左派が好きそうな言い回しの文章だ。向いてる方向が左右正反対なだけで極端な理想主義という点で本当に同じだからそうなるんだろうけど。

 加えてなんだかんだ言って結局は白人キリスト教ヨーロッパの地位が歴史的にずっと凋落傾向にあり今世紀もあり続けるであろうことへのひがみじゃないのかという見方もせざるを得ないのだけど、さすがに意地悪が過ぎますかね? と、まあここでは文句ばかりになったがヨーロッパの右派の主張は見る機会が相対的に少ないだろうし、総合的には一読の価値はあると思う。

一年ほど前の話

オフィスの近くで見かけたジョロウグモ。本文とは無関係。 北浦和駅で時刻表をケータイで撮影していたら、知らないおじさんが「これを使いなさい」といって鴻巣駅の時刻表カードをくれました。本当にありがとうございました。

 ああまったく役に立たないが故に信じられる純粋な善意。私はこういう偶然や勘違いから生まれるしょうもないものがこよなく好きなのです。今もしおりとして活用させていただいております。

ドラクエ9がDSで! 123もDSでリメイクして欲しい〜!

本文とは無関係スクウェア・エニックス、DS「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」発表。Wi-Fiで4人同時プレイに対応したオンラインアクションRPG
発熱地帯: 正しすぎる決断
FIFTH EDITION: 据置は死んだ。次いってみよう。

 今さら私が書くことない気がするけどファミコン世代としてはドラクエと聞いちゃ黙っちゃいられねえ(嘘)。でもPS3はなくてもWiiだと思っていたので思わず「えっ」と声が出た。これはかつて少年ジャンプにFF7がPSで発売の発表が載ったとき以来のサプライズではないかなあ。

 少なくともドラクエの原形イメージが未だにファミコンの2や3である私は、美麗なグラフィックなんぞ求めちゃいないので、どこでもできるDSでの発売は大歓迎。7と8は未だにプレイしてない私だけどこれはすでに購入決定。

 FF3のリメイクがミリオン行きそうだということからしてドラクエ1〜3のリメイクもないものかなあ。これももしあれば1も2もなく買うのだが。ところでいよいよシレンが明日発売なので、しばらく風来人になる。どれくらい変更されているのかわからないがシューベル肉屋とか暗黒十字架堕としとかまだできるのだろうか。

「いのち」を食べる私たち―ニワトリを殺して食べる授業 「死」からの隔離を解く

「いのち」を食べる私たち―ニワトリを殺して食べる授業 「死」からの隔離を解く現代社会の食生活を支える実態を淡々と見せる映画「OUR DAILY BREAD」 - GIGAZINE

 上の記事を見てこの本を思い出した。うろおぼえながら私なりに要約すると下のような主張。私は概ね賛同する。もっとも、そもそも今の子供の命に対する理解に問題があるというのは本当か、あるいは問題があったとしてそれは社会にとって悪いことなのか、というもっと以前の段階で大いに疑問はあるのだが。この「OUR DAILY BREAD」という映画は機会があったら観てみたいと思う。
 子供が何か事件を起こすと大人たちは判で押したように『命の大切さを教えなければ』と言うが実際どうやって教えるのか。『殺人テレビゲームを規制せよ』というような意見も出るがナンセンスだ。架空の死は古今を問わず子供にとって魅力的だった。

 問題は架空の死の氾濫ではなく、子供が本物の死から隔離されていることだ。一昔前までは病気や戦争で死に直面した人や死を覚悟した人が身近にいた。家畜を飼ったり絞めたりということも普通に近所で見られた。

 現代の都会の子供達はこのような自然な「死の教育」を受けることがない。教育がその代わりとしてできることは何か。「ニワトリを殺して食べる授業」だ。そう聞くとギョッとするかも知れない。でもなぜギョッとしなければならないのだろう。鶏は皆食べているのに。これも「死からの隔離」だ。同和問題への理解も兼ねられる。

 現実的に自分で屠殺して料理できる手に入りやすい唯一の家畜である鶏は、自分を含め命が他の生き物を殺すことによって成り立っていること、命と死を同時に理解させる最高の教育素材となりうる。

WEBで対人ダイス戦略『kdice』

kdice.comkdice.com - multiplayer risk like strategy

 なんとあのダイス戦略のweb対戦版ができているではないか。2,3回やってみた。確かにコンピュータ相手よりは駆け引きが面白い。しかし初期配置や最初の数ターンのサイコロ運が悪いとどうしようもない点が、コンピュータ相手では何とも思わなくても対人戦だと許容しづらい。

 劣勢のプレイヤーがどの時点で離席するかによって戦略が微妙に狂ってしまうのも困る。人狼もそうだけどこういうゲームの調整は難しいのだろうな。結局序盤で領土を薄く広くする戦略は多くのプレイヤーの恨みを買うため使いづらいという以外はひとり用と大した違いは見いだせずその2,3回で飽きてしまった。

デスノコラ動画「ポケモン言えるかな?」

(デスノートのネタバレ画像が含まれるので一応注意)



NETA NOTE -ネタノート-: デスノートコラ「ポケモン言えるかな?」

より、元ネタを両方知っている人には笑死確実の動画コラ。私はポケモン直撃世代よりは少し(かなり?)年上ではあるが、あまりのブームに初代だけは一応押さえておかなくてはと思ってプレイしたことがある。そのためちょうどこの歌で出てくる第1世代のポケモンだけは理解できる。ラッキーだった。

 これに限ったことではないがデスノコラはデスノートに潜む(べつに潜んでないか?)ナンセンスギャグ要素をうまく引っ張り出しているようでとても面白い。こういう役割は去年であればFlashが担っていたのだけど。今年からは「今年面白かった動画Top○○」を書くことになるのかな。

ちょ、グーグル様それはすごすぎるw

ちゃーらーらーらちゃららららららー 着メロで聞こえた曲が、知っているはずなのに曲名を思い出せずダメ元でお伺いを立てたらなんとこのように! な、なんで一件も引っかからないのに曲を探しているとわかるのですか!? いかなるアルゴリズムに基づくものなのですか!? Google様は「ちゃ」と「ら」と「ー」だけで構成される検索ワードは曲を探すものだと当たりをつけられるということですか!?

 ……と一通り驚いたところで落ち着いてもう一度試したらやっぱり再現性ないや。どうやら広告は偶然出ただけらしい。残念無念。というか一瞬でもあり得ると思わせたグーグル様がやっぱりすごいわ。

チェスの盤と駒で遊べる人間有利の変形チェス Arimaa

ArimaaArimaa - The next challenge

 私の好きそうな話題なのになぜか今まで目に入っていなかった。チェスでカスパロフがディープブルーに負けてから「そんなら人間が勝てるルールの新チェスを作ってやる!」というノリで作られたらしい変形チェス。由来からしてコンピュータと人間の対戦やコンピュータ同士の対戦に力が入れられていて、2020年までに人間に勝てるプログラムを作れば1万ドルの賞金が出るらしい。

 手番ごとに4回まで動かせる象・駱駝・馬・犬・猫・兎の6種の駒があり、初期配置は自由。相手を押したり引っ張ったりして罠にかけて消し、相手陣の最終ラインに自軍の兎を送り込めば勝利。ルールはチェスより簡単なところもややこしいところもあるが全体としては結構憶えやすいルール。

 一度に4回まで動かせたり、駒の隣接関係が重要だったり、チェスより複雑になる要素はいっぱいありそうなのだが、所詮盤の広さが8×8だし、駒が減っていく一方なのは変わらないし、総合的なコンピュータにとっての難しさはまだ囲碁の方が上回っているような気がする。日本には囲碁未満チェス以上の題材としてはうってつけの将棋があるし、学問的な価値としては微妙かも。

 しかし、力を入れてコンピュータによる研究が行われているゲームはたいがいチェス・将棋・囲碁など長い伝統を持つゲームばかりだったわけで、こんな風に「人工的」にルールが作られたゲームがどこまで通用するのかという観点で興味を惹かれる。たとえばコンピュータにとって難しくしたつもりが本格的にやり始めたら実はチェスより簡単に人間より強くなってしまったとかいう展開があったりしないだろうかとか(ないだろうが)。

 試しにbotと対戦したら、勝ちはしたものの途中で相手のウサギにいきなりゴールを脅かされてひやっとすることが二度ほどあった。そりゃそうだ。1ターンに最高4回動けるんだから道が空いていさえすれば盤の向こう半分からでも一気にゴールしうるんだよね。簡単にオンライン対戦できるようになっているので誰かやってみませんか?

新The UNIX Super Text 上 改訂増補版

新The UNIX Super Text 上 改訂増補版 こちらも同時に買った本だが終了。私は初めてのPCがすでにWin3.1という完全なGUI世代で、しかも大学も情報学科でないためコンピューターは使ってもLinuxは使わず、結局就職するまで完全にUNIX(というかコマンドライン)知らずだったのだ。お前はアホかと言われそうだが本当の話。この本はよかった。電話帳みたいにごっついだけあって単純に使い方だけでなくて、歴史・思想まで踏み込んでしっかり書いてあるので読んでいて飽きない、続いて下巻も読もう。

プログラミング言語C ANSI規格準拠

プログラミング言語C ANSI規格準拠 長い間やっていなかったCを思い出すために少し前に買ったもの。入門書っぽいものかと予想していましたが全然違いました。Amazonの書評などでも言われていますが、すでに理解している人が理解を深めるために使う本という印象です。プログラミング初心者が読んだら確実に途中でつまらなくなってやめてしまいそうですし、Cの初心者でも途中からは辛いかも知れません。

 私の場合Visual C++4.0の頃に遊びで一通りやっていたので、言語作者自身が書いたというだけあっていい本だということは十分伝わるのですが、聖典と言われるまでのものは感じられませんでした。その辺はCでもっと実際の経験を積んだ人なら感じ取れるのでしょう。

ああWiiほしいDSやりたいエルモおもしろい

Wii Wiiが出ましたね。何ヶ月か経って少しは値段が安くなってきたあたりで買おうかと思って予約等の対策はしていなかったのですが、会社で周囲がバリバリ買ってるのを見るとやっぱりすぐにも欲しくなってきました。年内ぐらいには買ってしまいそうです。

 DSの方にも欲しいソフトが連続で出ますね。いただきストリート風来のシレンぷよぷよ!はほぼ確実に買います。DQMポケモンも友人とWi-Fi対戦ができるという点を加味すると本当ならやってみたいですね。こちらはそれぞれ初代をやっているのでさすがにもういいかと思って実際は買わないと思いますが。

 全然話は変わりますがこれ。

 笑い死ぬかと思いました。今年はとにかくYouTubeの隆盛が凄まじかったですね。代わりにFlashの衰退が著しい。去年の今頃は今年面白かったFlashベスト5なんてエントリを上げていた気がするのですが、今年のFlashって言ったらネギ時計ぐらいしか思い出せません。ああ世界はどんどん移り変わっていく。今年は私にとっていいことも悪いこともいろいろありましたが……ってまだ早い早い。12月は始まったばかりだ!

ぷよぷよ!
ぷよぷよ!
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水伝問題で非難されるべきは著者ではなく学校教師

本文とは無関係 前回の続き。水伝はトンデモだということはわかったとしよう。なぜ科学にそんな風に誰かの飯の種を切って捨てる権利があるのだろう。

 何が正しくて何が間違っているか判断する方法は色々ある(あるいはあった)。昔も今も人気がある方法に「真理は聖なる本に書かれている」というものがある。「優れた哲学者の魂が考えて考えて考えぬけば真理に到達できる」とする方法も昔はあった。だが結局は「みんなで検証を何度も繰り返せば長い目で見れば真理に近づくことが期待できる」という科学の方法が勝ち残った。

 現代の日本のような先進国においては、科学が何が正しくて何が間違っているかを判断する唯一絶対の権利を握っていることは、もはや当たり前すぎてほとんど意識されもしない。輸血は大罪だと信じる外科医は職を追われるしだろうし、祈れば死体が生き返ると思って家に放置していたら逮捕されるだろうし、人を大勢殺して沢山の魂をあの世に送らないと世界が破滅すると信じてその通り行動したら絞首刑になるだろう。話の都合で突拍子もない例をでっち上げていると思うだろうか?

 なので言うまでもなくオープニングクイズ2番の正解は×だ。一見○のような気がするのは「少数派の意見を主張するからといって弾圧されたり処罰されたりしない」と言い換えれば本当に○だからだ。どんなに異常だろうが少数派だろうが、主張するだけであれば保護される。それは科学の実践に不可欠な活動だからである。ちょうどいくら花粉症がうっとうしくて鳥インフルエンザにかかる可能性があっても呼吸をやめるわけにいかないのと似たようなものだ。

 また科学はその強力さを得るのと引き替えに自らが扱う範囲を厳しく制限している。“みんな”の“検証”が“何度も”可能なことしか扱わないという制約だ。誰か特定の人にしか通用しないこととか、検証の仕様がないこととか、繰り返しが不可能なことは扱わない。否定するのではない。扱わない。神がいるかとか死後の世界があるかとかはそもそも検証の仕様がないので科学の命題ではない。科学はそれらを否定しない。ただ無視する。オープニングクイズ3番の答えは×だ。

 これらが水伝問題にどう関係あるかというと、逆説的に聞こえるかも知れないが水伝が自らを科学ではなくポエムだと断っている以上、水伝は科学社会のルールを破ってはいないということだ。ポエムに金を出させるのが犯罪なら世の詩人俳人は軒並み廃業せねばならないし、逆にどんな言葉がポエムに当たるか警察や裁判所が決めてよいことになるのも極めてまずい。そんなことになったら水伝どころではない。

 ゲーム脳・マイナスイオン・血液型性格診断・水子の霊、私の思いつく限りいかなる観点(科学的・社会的・教育的・倫理的・経済的・論理的・審美的)から比較しても、「水伝」はこれら諸々よりもはるかに良性(のトンデモ)と思える。穏やかに無視するのが妥当な無数のトンデモの1つに過ぎず、学校で取り上げられているという要素がなければこんなに非難されることもなかっただろう。

 確かにその通り。水伝問題で一番責められるべきなのは学校教師だ。小学校は科学が間違いないと認めた知識を覚えるための場所であり、社会の中心であって、どうでもいい意見をほっぽり出しておく社会の辺境ではない。小学校で水伝を教える教師というのは、シロアリを家に持ち込むリフォーム業者と全く同じレベルで存在意義がない。現実的には無理だろうがクビにされてしかるべきである。

古びぬ宇宙観と古びた生命観 オラフ ステープルドン『スターメイカー』

スターメイカー ずいぶん長い間SF小説なんか読んでないなと思って挑戦。あるイギリス人がいきなり幽体離脱して、時空を股にかけて様々な生態を持つ人類とテレパシーで交信したり霊的に一体になったりしながら宇宙の創造主(スターメイカー)に迫っていくという話。あらすじはもっと詳しく書いてあるページが沢山見つかったのでここではこれ以上書かない。確かに絶賛されるだけのことはあるのはわかったが、個人的は今読んでも面白いとは言いかねる。

 「1930年代にビッグバン理論がだいたい固まった頃に書かれたので古く感じない」と言われている。確かにそうだ。もちろんブラックホールも超新星爆発も中性子星も泡構造もコンピューターも出てこない(発見・発見されていないのだから当たり前だ)ので古く感じるところがないとは言えないが、面白さを損なうぐらい古いわけではない。だが物語の舞台・背景となる宇宙観が古びていないだけに、それ以外の古びてしまった箇所がかえってはっきりと浮かび上がるのだ。

 代表的なのが物語に登場する多種多様な姿と生態を持つ人類のなかで一番“いいもん”として描かれている共棲人類だ。共棲人類は魚人類と甲殻人類が共棲して一個体を成す(本筋には関係ないがどうしても伊藤潤二の『ギョ』に出てくるクリーチャーで脳内画像化されてしまうので困った)人類で、文明の発達と共にいったん分かれて戦争したりしたものの再び元の共棲生活に戻って、詳しい経緯は忘れたがそのテレパシーによって宇宙の全生命体の精神共同体化を主導する役割を果たしたことになっている。

 現代のSF作家はもはやこの話を書くことはない。ちょうどフロギストンの質量やエーテルの風を書くことがないのと同じように。21世紀の我々はもはやクロシジミの幼虫を育てるクロオオアリは他種のアリの巣を襲って奴隷を狩るサムライアリより道徳的高所に立っているとか、ましてや宇宙創造主の御心に適うなどと考えることはない。鳩が狼より平和だとか、サナダムシがライオンより怠惰だとか、共生が寄生より偉いとか考えることももはやない。

 この本が書かれた時代にはビッグバン理論によって宇宙の神秘が過去と未来の彼方に追いやられてしまっても、生物学や生態学にはまだまだ神秘が残されていた。70年間の生物学の進歩がそれを吹き払ってしまったのだ。振り返って見るにいま現在の最先端のSFは何だろう。現代でもまだ神秘が残されている領域は? 今から70年たった後もそれは古びずに残っているだろうか?
利己的な遺伝子 <増補新装版>
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パラサイト・レックス―生命進化のカギは寄生生物が握っていた
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