■大友克洋は死罪でも生ぬるい。映画『蟲師』(オススメ度0/10)
主文、大友克洋は死罪。映画「蟲師」:オダギリジョー 蒼井優|忍之閻魔帳
を読んだときは「原作が原作だからいくらなんでもそこまで酷いわけないでしょ。あからさまな釣りタイトルでアクセス狙い必死すぎクスクス」とか内心思ってましたが今は120パーセントほど同意(貞子は言い得て妙だわ)。
正直「これはひどい」ってレベルじゃないぞ。私の知る限り空前のひどい漫画映画化(ただし『デビルマン』を観てないが)。どうやったら『蟲師』を原作に血まみれB級ホラー映画(全く文字通りの意味)を作れるんだ!?
原作から「柔らかい角」「筆の海」「雨がくる虹が立つ」「眇の魚」と比較的良い話を元ネタに選んでいるのに、各エピソードの最も大切な要素を削って最もあり得ない要素を付け加え、全てのキャラが最も言って欲しくないセリフを吐きまくる。
大友克洋は紛れもない天才だし結構好きだったけど、これの監督かと思うともう一生まともに見られないかもしれない。まあある意味これも天才の業には違いない。何か原作に恨みがあってわざとひどいものを作ろうとしたって普通の人間にはここまでひどいものは作れないぞたぶん。
ああ映写機のレンズが歪んでるのかと思うようなヘタクソな題字を見、『遊星からの物体X』を思い出させるような(今思えば結構的確な連想だったなこれ)ヘンテコなオープニング音楽を聞いた時点で席を立てばよかった。唯一の救いは新聞屋からもらったタダ券で観たので金銭的被害がゼロだったってことだ。
無理にでも良いところを探せば虹蛇の映像化が思ったより綺麗だったことか。しかし価値があったと思うのはそのシーンの10秒やそこらぐらいのみ。残りはできることならば私の記憶からもこの世からも抹消してしまいたい。
原作好きな人は絶対観ちゃだめ。まだ観てない人は悪いこと言わないから原作かアニメから入ることを強く勧める。不幸にも映画を先に観ちゃった人は何かの間違いだと思って忘れた方がいい。
もちろん私がアフタヌーン四季賞どころかファンロードにプロトタイプ『虫師』が載ってた頃からの古いファンなので原作至上主義に陥って(だから原作に忠実なアニメ版は好きだ)冷静に観れてない部分は絶対あるだろう。疑ってくれてもいい。でも観に行って後悔しても責任取れないよ。
蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)
posted with amazlet on 07.03.24
漆原 友紀
講談社 (2000/11)
売り上げランキング: 143
講談社 (2000/11)
売り上げランキング: 143
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ (2006/01/25)
売り上げランキング: 625
売り上げランキング: 625

木戸孝紀

